認知症と物忘れの違い~思い出せないのは老化?覚えられないのは要注意

セルフケア・養生法 認知症

認知症と物忘れの違い

年齢を重ねると
「人の名前がすぐに出てこない」
「さっき何を取りに来たのか忘れてしまう」
といった経験は誰にでも起こります。

このようなとき、
「もしかして認知症では?」
と不安になる方も少なくありません。

しかし、多くの場合それは認知症ではありません。

認知症とは何か?

認知症とは、単なる物忘れではなく、認知機能そのものが低下する状態を指します。

重要な違いは次の点です。

  • 老化による物忘れ
     → 思い出せない
  • 認知症
     → 覚えられない
認知症か物忘れか

「思い出せない」は認知症ではない

例えば、

  • 食事をしたことは覚えているが、何を食べたか思い出せない
     → 老化による物忘れ
  • 食事をした事実そのものを覚えていない
     → 認知症の可能性

つまり、
一度記憶しているかどうか
が大きな分かれ目です。

認知症が心配なときのチェックポイント

以下は、認知症初期症状を確認するための質問項目です
(日本健康マスター公式テキストより)。

※最近1か月の状態について、家族や周囲の視点で確認することが重要です。

  1. 同じことを何回も話したり、尋ねたりする
  2. 出来事の前後関係がわからなくなった
  3. 服装など身の回りに無頓着になった
  4. 水道栓やドアを閉め忘れたり、後片付けがきちんとできなくなったりした
  5. 同時に2つの作業を行うと、1つ忘れる
  6. 薬を管理してきちんと内服することができなくなった
  7. 以前はテキパキできた家事や作業に手間取るようになった
  8. 計画を立てられなくなった
  9. 複雑な話を理解できなくなった
  10. 興味が薄れ、意欲がなくなり、趣味活動などをやめてしまった
  11. 前より怒りっぽくなって、疑い深くなった

3項目以上該当する場合、認知症の可能性があります。

ただし、自己判断は避け、必ず医療機関に相談しましょう。

本人評価と家族評価の違い

  • 本人評価
     → 心配性・抑うつ傾向があると過大評価しやすい
  • 家族評価
     → 進行に応じて該当項目が増えやすい

認知症が進行するほど、本人の自覚は薄れる傾向があります。

家族に認知症の疑いがある場合の接し方

同じことを何度も尋ねるのは、
「質問した記憶」が残っていないためです。

  • 何度でも穏やかに答える
  • 紙に書いて見える場所に貼る

といった対応が有効です。

決して責めたり怒ったりしないことが大切です。

認知症

認知症と似ている状態

物忘れ

年齢とともに誰にでも起こる現象。
体験の一部を思い出せない状態。

軽度認知障害(MCI)

健常と認知症の中間状態。
放置すると約半数が認知症へ移行すると言われています。

認知症の進行を防ぐためにできること

運動(デュアルタスク)

歩きながら

  • しりとり
  • 簡単な計算

など、脳を使いながら体を動かすことが有効です。

ひとりで出来る遠絡療法(セルフケア)

認知症に効果的なツボ刺激をするのも一つの方法です。

今回は遠絡療法で認知症に効果的なポイントを紹介します。

押す場所

  1. 手のひら側の人差し指の先端と第1関節の真ん中
  2. 手のひら側の中指の第1関節と第2関節の間
遠絡 認知症 ツボの位置

押し方

①と②を反対の手指か細い棒(お箸)の先端で真っすぐにグー押してそのまま指の先端方向に30秒間押し続けます。

2か所同時に押すのが基本ですが、1ヶ所ずつの時は①②の順番で押します。

左右どちらも行います。1日に2~3回続けてみましょう。