東洋医学が教える「のびやかに整える」体調管理の基本
東洋医学では、人の身体を「自然の一部」として捉えます。
季節の移ろいとともに、身体や心の状態も変化する——それがごく自然な姿だと考えられてきました。
なかでも春は、身体の内側にため込まれていたエネルギーが外へと動き出す時期。
体調が軽くなる人がいる一方で、だるさ・気分の不安定さ・自律神経の乱れを感じやすい人も少なくありません。
今回は、東洋医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)・素問』をもとに、
**「一年を通して意識したい春の養生法」**をわかりやすく整理してお伝えします。
東洋医学で考える「春」と身体の関係
『素問』では、春の三か月を**「発陳(はっちん)」**と表現しています。
- 発:ひらく
- 陳:のびる
春とは、万物が目覚め、内に秘めていたものが表へと動き出す季節。
木の芽が伸びるように、人の身体や心も「外へ向かう力」が強くなります。
この流れに逆らわず、のびやかに過ごすことが、春の養生の基本です。
東洋医学に基づく春の養生法|4つのポイント
1.朝の時間を大切にする(早起き・朝の光)
春は「陽の気」が育つ季節です。
朝の光を浴びることで、体内のリズムが整いやすくなります。
- 朝起きたらカーテンを開ける
- 軽く身体を動かす
- 可能であれば短時間の散歩
無理に活動量を増やす必要はありませんが、**「動き出しを意識する」**ことが大切です。
2.締め付けない・ゆったり過ごす
春は「気」が外へ伸びようとします。
衣服や生活習慣で身体を締め付けすぎると、その流れが滞ります。
- ゆったりした服装
- 深い呼吸を意識する
- 余白のあるスケジュール
忙しい時ほど、「詰め込みすぎない」ことが養生になります。
3.旬の食材で生命力を補う
東洋医学では、旬の食材=その季節に合ったエネルギーと考えます。
春は「芽吹き」の季節。
これから伸びる力をもつ食材が、身体の巡りを助けてくれます。
例:
- 筍、菜の花、よもぎ
- 苺、はまぐり など
また、春は「酸味」をほどよく取り入れるとよいとされます。
梅干しや酢の物などを摂りすぎない範囲で活用しましょう。
4.心も「のびやか」に保つ
春は精神面の影響も受けやすい時期です。
- イライラしやすい
- 気分が落ち着かない
- 些細なことで疲れる
そんなときこそ、
人や自然に対して少しやさしく接することが、結果的に自分の心身を守ります。

春の養生を怠るとどうなるのか?
『素問』には、
**「春の養生を誤ると、夏に不調が現れる」**と記されています。
東洋医学では、
「今の不調は、前の季節の過ごし方が影響している」
と考えるのが特徴です。
つまり、春の養生は
“今を楽にする”だけでなく、“先の季節の健康をつくる”土台でもあります。
まとめ|春の養生法の基本
- 朝の光と動きでリズムを整える
- 締め付けず、のびやかに過ごす
- 旬の食材で身体を養う
- 心にも余白をつくる
これらは、春に限らず
体調が揺らぎやすい時期全般に応用できる養生法です。
季節の流れを味方につけ、無理のない体調管理を心がけていきましょう。
