東洋医学が教える「整え、収める」季節の過ごし方
季節が夏から秋へと移り変わると、
朝晩の空気がひんやりとし、日中との寒暖差を感じるようになります。
東洋医学では、
人の身体は自然の変化と深く結びついている と考えます。
そのため、季節に合った暮らしを意識することが、体調を整えるうえで欠かせません。
ここでは、東洋医学の考え方に基づいた
秋の養生法 をご紹介します。

東洋医学における「秋」とは
実り、整い、収斂する季節
秋は、空気が澄み、乾燥が進み、
自然界のエネルギーが 外へ拡がる状態から内へ収まる方向へ 向かう季節です。
『黄帝内経・素問』では、
秋の三か月を 「容平(ようへい)」 の季節と表現しています。
- 容:形を整える
- 平:安定させる
夏に成長したものが落ち着き、成熟し、次の季節に備える――
それが秋の本質です。
人の身体も同様に、
この時期は 気を外に使いすぎず、内に収めて整えること が重要になります。
東洋医学に基づく秋の養生法|4つのポイント
①早寝早起で「気」を守る
秋は、春夏に比べて 早く寝ること が大切とされています。
陰の気が増え、陽の気が徐々に弱まるため、
夜更かしは体力や免疫力の消耗につながりやすくなります。
理想的なのは、
- 日が落ちたら静かに過ごす
- 朝は自然に目覚める時間帯に起きる
自然のリズムに近づけることで、
体内の「気」を無理なく養うことができます。
②五行では「肺」を養う季節
五行説では、
秋は「肺」と深く関係する季節 とされています。
肺は、
- 呼吸
- 皮膚や粘膜
- 免疫力
と関係が深く、
乾燥や寒暖差の影響を受けやすい臓腑です。
この時期に肺の働きが乱れると、
- 風邪をひきやすい
- 咳・痰が出やすい
- 肌や喉が乾燥する
といった不調が現れやすくなります。
秋に肺をしっかり養うことが、
冬を健康に越すための土台づくり になります。
③心を静かに保つ
秋は、感情面でも 「収斂(しゅうれん)」 を意識する季節です。
春夏は活動的になりやすい一方、
秋は気持ちが落ち着き、内省的になりやすくなります。
特に肺と関係が深い感情は「悲しみ」。
気分が沈みやすいと感じる方は、
意識的に 心を穏やかに保つこと が養生になります。
- 深呼吸をする
- 自然に触れる
- 無理に気分を上げようとしない
心と体は一体です。
心が静まることで、体の気も自然と整っていきます。
④乾燥を防ぐ食養生
秋は「燥邪(そうじゃ)」の季節。
乾燥した空気は、肺や喉を傷めやすくなります。
この時期は、
肺を潤し、巡りを助ける食材 を意識するとよいでしょう。
おすすめの一例:
- ネギ類
- ナッツ類
- 白ごま
- 梨
辛味(からみ)は肺の働きを助けますが、
取り過ぎると乾燥を助長することもあるため、適量が大切 です。
「実りの秋」は食も豊富な季節。
味わいながらも、身体に負担をかけすぎないことを心がけましょう。
まとめ|秋は「整え、収める」季節
- 早寝早起で気を守る
- 肺を意識した体調管理
- 心を静かに保つ
- 乾燥対策を意識した食事
秋は、
冬に向けて体と心を整える大切な準備期間 です。
この時期の過ごし方が、
その後の体調に大きく影響します。
季節の変わり目で不調を感じたときは、
どうぞお気軽にご相談ください。

