鍼灸治療に対する不安について
― 痛み・熱さ・不安をできる限り抑えるために ―
鍼灸治療に対して
「痛そう」「熱そう」「何をされるか分からなくて怖い」
そう感じている方は少なくありません。
年英堂治療院では、そうした不安を前提としたうえで、
刺激量・安全性・治療方法を一人ひとりに合わせて調整すること を大切にしています。
使用する鍼灸針について
当院で使用している鍼灸針は、すべて使い捨て(ディスポーザブル) のものです。
衛生面に配慮し、毎回新しい鍼を使用しています。
最も多く使用しているのは、セイリン社製の鍼灸針で、
- 通称「寸三(すんさん)の一番」
- 長さ:約4cm(一寸三分)
- 太さ:0.16mm(1番鍼)
という規格の鍼です。
これは、注射針や縫い針と比べると 非常に細い鍼 で、
一般的に痛みが出にくいとされています。
症状や体質、刺激への感受性に応じて、
- 世界的にも非常に細い 0.10mm(03番鍼)
- しっかりとした刺激が必要な場合の 0.20mm(3番鍼)以上
まで、太さを使い分けて施術を行っています。
特に恐怖心や抵抗感がある方には、
できるだけ刺激の少ない「痛くない鍼」 を選択します。

鍼治療は「基本的に痛いもの」ではありません
鍼治療の刺激は、基本的には強い痛みを伴うものではありません。
ただし、
- 強すぎる刺激
- 敏感な部位への刺激
- 技術が未熟な施術
などが重なると、痛みが生じてしまうことがあります。
当院では、
できる限り痛みが出ないよう、鍼の打ち方や刺激量を日々研究 しています。
軽い刺激でも、
- 適切な選穴(ツボの選択)
- 正確な取穴(ツボの位置取り)
を行うことで、十分な治療効果を引き出すことが可能です。
必要な刺激量を確保するための工夫
「刺激が弱いと効かないのでは」と感じる方もいますが、
刺激は 強さだけが全てではありません。
例えば、
- 置鍼(ちしん)
鍼を刺したまま10〜15分ほど置く方法
を用いることで、
痛みを出さずに刺激量を確保することができます。
一方で、強い刺激を好まれる方には、
状態を見ながら臨機応変に対応することも可能です。
お灸について
お灸に対して
「熱くて怖い」というイメージを持つ方も多いですが、
実際には技法によって感じ方は大きく異なります。
当院では 基本的に“温かい”と感じる程度のお灸 を行っています。
もちろん、もぐさに火をつけるため
全く熱さがないわけではありませんが、
- 施術する部位
- 個人差
- その日の体調
によって、感じ方は大きく変わります。
そのため、必ず弱い刺激から開始 し、
無理のない範囲で調整していきます。

「熱くない灸」ができる理由
① 燃焼温度を上げすぎない
上質なもぐさを使用し、
ふんわりと柔らかくひねることで、燃焼温度を抑えます。
② 最後まで燃やさない
熱く感じる直前で火を消すことで、
温かく心地よい刺激に調整します。
③ 熱さを緩和する技術
「傍圧」という方法を用い、
必要な刺激量を確保しながら熱感を和らげます。
熱いお灸について
基本的には熱いお灸は行っていませんが、
「お灸が好き」「強い刺激が心地よい」と感じる方もいらっしゃいます。
その場合の熱いお灸は、
感覚としては 熱いお風呂に近い ものです。
ただし、ご希望がない限り行うことはありません ので、ご安心ください。
刺さない鍼治療という選択肢
多くの方が
「鍼治療=針を刺すもの」
と思い込んでいますが、実は 必ずしも刺す必要はありません。
当院では、
- 鍉鍼(ていしん)
- 接触鍼(せっしょくしん)
といった 刺さない鍼治療 も行っています。
鍼に抵抗を感じる理由の多くは、
「痛み」よりも “刺されるイメージ” にあります。
その場合は、刺さない方法を選ぶことで、
不安なく治療を受けていただくことが可能です。

初診の方へのお約束
初診時には、必ず以下を確認します。
- 鍼治療の経験の有無
- 鍼に対する恐怖感や抵抗感
- 刺激の強さの希望
「何をされるのか不安」な方には丁寧な説明を。
「痛そうで怖い」方には、痛みが出ない方法を。
「刺されること自体が怖い」方には、刺さない鍼を。
その方に合った方法で、無理なく治療を進めていきます。
まとめ
年英堂治療院では、
- 痛み
- 熱さ
- 恐怖心
を我慢させる治療は行いません。
安心して受けられること、
そして 必要な効果をきちんと出すこと。
その両立を大切にしています。

