冬の養生法 ~冬に体調を崩しやすい人へ

セルフケア・養生法 養生法

東洋医学が教える「蓄える」季節の体調管理

東洋医学では、人の身体は自然の一部であり、
季節の変化に合わせて心身の在り方を調整することが健康の基本だと考えます。

は、一年の中で最も「蓄える」ことが求められる季節。
活動量を抑え、消耗を防ぎ、次に訪れる春へ向けてエネルギーを温存する時期です。

今回は、東洋医学の古典
『黄帝内経(こうていだいけい)・素問』 に基づき、
現代の生活にも取り入れやすい 冬の養生法 をご紹介します。

東洋医学で考える「冬」と身体の関係

『素問』では、冬は
「蔵(ぞう)」の季節 とされています。

「蔵」とは、

  • エネルギーを内に蓄える
  • 無駄な消耗を避ける
  • 静かに回復する

といった意味を持ちます。

自然界でも、冬は草木が枯れ、動物は活動を控えます。
人の身体も同じように、外へ向かうより内を守ることが重要になります。

冬のイメージ

東洋医学に基づく冬の養生法|6つの基本

1.早寝・ゆったり起床で消耗を防ぐ

冬は、寒さによって体力が奪われやすい季節です。

  • 夜は早めに休む
  • 無理に早起きしすぎない
  • 睡眠時間をしっかり確保する

十分な睡眠は、寒さに対抗するための「エネルギーの補充」でもあります。

2.行動はできるだけ日中に

冬は日照時間が短く、
夜になるほど「陰」の性質が強まります。

寒く暗い時間帯に活動しすぎると、

  • 疲れやすい
  • 気分が落ち込みやすい
  • 思考が悲観的になりやすい

といった影響が出やすくなります。

できるだけ 用事や活動は明るい時間帯に 済ませましょう。

3.身体を温める食事を意識する

冬は、身体を内側から温める食事が重要です。

特に東洋医学では、
「土の中に蔵される食材」 が冬に適するとされています。

例:

  • ごぼう
  • 大根
  • にんじん
  • 里芋

これらは、身体を温め、エネルギーを補う働きが期待できます。

4.夜の外出は控えめにする

冬は、夜になるほど
体内の「陽気(エネルギー)」が消耗しやすくなります。

忘年会や行事が増える時期でもありますが、

  • 夜更かしが続く
  • 外で冷える
  • 睡眠リズムが乱れる

といった状態が重なると、体調を崩しやすくなります。

「ほどほど」を意識することが、冬の養生ではとても大切です。

5.寒さから身体を守る(特に首)

冬の養生の基本は 保温 です。

なかでも重要なのが、
首を冷やさないこと

首元は外気の影響を受けやすく、
冷えると全身の巡りにも影響します。

  • マフラー
  • ネックウォーマー
  • 重ね着

などを上手に活用しましょう。

6.心は静かに、無理をしない

冬は、春夏に使ったエネルギーを回復させる時期。

東洋医学では、
この季節は 「積極的になりすぎない方が良い」 とされています。

  • あれもこれもやろうとしない
  • 無理な挑戦を控える
  • 休むことに罪悪感を持たない

来たる春に向けて、英気を養うことが何よりの養生です。


冬の養生を怠るとどうなるのか?

『素問』では、
冬の養生を怠ると 「腎」を損なう と記されています。

腎は、

  • 生命力の土台
  • 成長・回復・老化に関わる

重要な働きを担います。

冬に無理をすると、
すぐには症状が出なくても、
春になってから体調不良として現れる ことがあると考えられています。

東洋医学では、
「今の不調は、前の季節の過ごし方が影響している」
という視点がとても重要なのです。

まとめ|冬の養生法の基本

  • 早寝・十分な睡眠
  • 日中中心の生活
  • 身体を温める食事
  • 夜の外出は控えめに
  • 首を冷やさない
  • 心身ともに静かに過ごす

冬は 「がんばる季節」ではなく、「整える季節」

この過ごし方が、
次の春を健やかに迎えるための土台になります。