CRPS(複合性局所疼痛症候群)に対する遠絡療法

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CRPS(複合性局所疼痛症候群)に対する遠絡療法
-神経障害性疼痛を遠絡医学の視点から考える-

CRPSとは何か

複合性局所疼痛症候群(CRPS:Complex Regional Pain Syndrome)は、強い神経障害性疼痛を特徴とする疾患です。
かつてはカウザルギーやRSD(反射性交感神経性ジストロフィー)と呼ばれていました。

多くは骨折・手術・捻挫などの外傷を契機に発症しますが、

  • きっかけとなった外傷は治癒しているのに痛みが続く
  • 触れただけで激痛が走る
  • 風や衣服の刺激で悪化する

といった「原因と不釣り合いな強い痛み」が持続します。

中には明らかな外傷歴がなく、徐々に症状が始まるケースもあり、「原因不明」とされることも少なくありません。

CRPSの主な症状

CRPSでは、次のような特徴がみられます。

  • 電気が走るような電撃痛
  • 焼けるような灼熱痛
  • ピリピリ・チクチクする異常感覚
  • むくみや皮膚の色調変化
  • 発汗の異常
  • 関節の可動域制限

画像検査(レントゲン・MRI)や血液検査では明確な異常が出ないことも多く、診断は臨床所見に基づいて行われます。

CRPSは「痛みの強さ」だけでなく、
神経の過敏化・自律神経の乱れ・循環障害が複雑に絡み合っている点が特徴です。

一般的な治療法

医療機関では主に以下が行われます。

  • 薬物療法(鎮痛薬・抗うつ薬・抗けいれん薬など)
  • 交感神経ブロック
  • 理学療法(リハビリ)

これらで改善するケースもありますが、
十分な効果が得られず長期化する例も存在します。

遠絡療法ではCRPSをどう捉えるか

遠絡療法では、CRPSや神経障害性疼痛を
「神経線維破壊症候群」のひとつとして捉えます。

痛みが出ている部位そのものだけでなく、

  • 脳幹
  • 脊髄
  • 末梢神経

といった神経系全体のどのレベルに異常があるのかを評価し、
原因部位を特定してアプローチします。

局所だけが原因とは限らない

例えば、

  • 脳卒中後の片側の激しい痛み
  • 帯状疱疹後神経痛
  • 三叉神経痛様の症状

これらも、痛みが出ている場所ではなく、
中枢神経の機能異常が関与している可能性があります。

遠絡療法では、身体表面に存在する特定の治療点を用いて、
神経系の異常興奮を鎮め、循環(ライフフロー)の流れを整えることを目指します。

遠絡療法の特徴

  • 注射や手術を用いない
  • 体表の治療点への刺激(専用レーザー・押し棒など)
  • 痛みの原因部位に応じた処方設計

治療点は、顔面・腹部・手足など多岐にわたります。
局所を強く刺激するのではなく、離れた部位から神経系を調整するのが特徴です。

「触れられないほど痛い」状態でも施術可能である点は、
CRPSのような過敏状態では重要なポイントになります。

👉どこへ行っても治らない痛み・しびれが遠絡療法で改善する理由

神経障害性疼痛と遠絡療法

CRPSは神経障害性疼痛の一種です。

  • 刺激がなくても痛い
  • わずかな刺激で激痛になる
  • 痛みが時間とともに広がる

このような状態は、
神経の誤作動(過剰興奮)と考えられます。

遠絡療法では、

  1. 神経の異常興奮を鎮める
  2. 自律神経のバランスを整える
  3. 循環を改善する

という3つの軸で身体全体を調整します。

よくあるご質問

Q:CRPSかもしれないと言われました。対応可能ですか?

診断基準に厳密に当てはまらなくても、
神経障害性疼痛として評価し施術することは可能です。

Q:薬やブロック注射と併用できますか?

基本的には併用可能です。
痛みが軽減してきた段階で、減薬については必ず主治医と相談してください。

Q:治療期間はどれくらい?

症状の経過によりますが、
まずは週1回ペースで数ヶ月継続するケースが一般的です。

最後に

CRPSは「気のせい」でも「我慢すべき痛み」でもありません。
画像に映らなくても、神経の異常は確かに存在します。

遠絡療法は、
局所だけを追いかけるのではなく、
神経系全体を再調整するという視点からアプローチします。

長く続く神経障害性疼痛でお困りの方は、
一度ご相談ください。

👉 年英堂治療院の遠絡療法

文責

澁谷 年英
年英堂治療院 院長
あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
日本遠絡統合医学会 副理事長


年英堂治療院
https://www.nen-ei.com/
住所:静岡県沼津市原290-6 八郎ビル1階
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