乗り物酔い・二日酔いの吐き気に使われる代表的なツボ
鍼灸でよく用いられる「内関(ないかん)」
移動中の乗り物酔い、
二日酔いによる吐き気や胃のムカつき。
こうした症状に対して、鍼灸臨床で非常に使用頻度が高いツボが
手首にある 「内関(ないかん)」 です。
内関は、
鍼灸では「吐き気・胸のつかえ・胃の不快感」などに対して
古くから定番として使われてきた経穴です。
「吐き気・胃の不快感」に用いられるツボ
内関は、次のような症状でよく使われます。
- 乗り物酔いによる吐き気
- 二日酔いでのムカムカ感
- 胃が重い・気持ち悪い感じ
- 胸のつかえ感、不安感を伴う不調
東洋医学では、これらは
「胃気の上逆(いきのじょうぎゃく)」
あるいは 自律神経の乱れによる気の不調 と捉えます。
内関は、
➡ 胃の気の流れを下へ整え
➡ 胸やみぞおちの不快感を和らげる
という働きが期待されるツボです。
実体験:旅行時・二日酔い対策としての内関
私自身、旅行に行ったときなど、
夜の宴会ではどうしても飲みすぎてしまうことがあります。
その翌日、
朝から前日の影響で「気持ちが悪い」ときには、
内関に円皮鍼を貼ることがよくあります。
また、同行者にも「気持ち悪い」という人がいれば、
内関に円皮鍼を貼ってあげることがあります。
実際に、貼ったその場から効果を感じてもらえることはかなり多いです。
- 船での移動中に楽だった
- 揺れても吐き気が出にくかった
- 胃のムカつきが落ち着いた
といった反応をもらった場面もありました。
押すだけでも反応が出やすいツボ
内関は、
鍼や円皮鍼がなくても、指で押すだけで反応が出やすい
という特徴があります。
特に、
- 「気持ち悪くなりそう」
- 「胃がムカムカしてきた」
と感じたタイミングで押すと、
症状が強く出る前に落ち着くことは少なくありません。
手首にあるためセルフケアにも向いている
内関は手首にあるため、
- 自分で正確に押しやすい
- 外出先・移動中でも使いやすい
- 乗り物の中でも目立たずケアできる
という点から、
セルフケア指導でも非常に使いやすいツボです。
内関の場所
- 手のひらを上に向ける
- 手首のしわから指3本分ひじ側
- 2本の腱の間にあるくぼみ
左右どちらの腕にもあります。

左右差について(鍼灸的な考え方)
内関は左右両側にありますが、
反応の出方に左右差が出ることは珍しくありません。
臨床的な感覚としては、
👉 左側の内関のほうが効きがはっきり出るケースが多い
と感じています。
ただし、
- 右側だけでも効果を感じる
- 両側を使うと安定しやすい
など個人差があります。
鍼灸的には、
「より反応の出る側を優先する」
という考え方で問題ありません。
内関の押し方の目安
- 痛気持ちいい強さで
- 10〜20秒ほどゆっくり押す
- 呼吸を止めず、深呼吸しながら行う
吐き気やムカつきがあるときは、
数回繰り返してもOKです。
鍼灸師視点でのまとめ
内関は、
- 乗り物酔い
- 二日酔いによる吐き気
- 胃の不快感
- 自律神経の乱れに伴うムカつき
といった症状に対して、
鍼灸臨床で非常によく使われるツボです。
手首にありセルフケアもしやすいため、
不調を感じたときの「応急的なケア」としても覚えておくと役立ちます。
澁谷 哲平
年英堂治療院 副院長
はり師・きゅう師(国家資格)
静岡県鍼灸マッサージ師会 副理事長
沼津市鍼灸マッサージ師会 会長
年英堂治療院
https://www.nen-ei.com/
住所:静岡県沼津市原290-6 八郎ビル1階
TEL:055-968-3155


